図1: MASTECH 8218 Digital Multimeter
MASTECH 8218 は 1Ω 前後の抵抗を測定できる。安物のデジタルテスターでは不可能である。この場合は測定回路に使われたケーブルの抵抗値を引っ掛けてしまうので、差し引く必要がある。
今回は 1Ω 前後の抵抗を使う必要が発生したので、ジャンクボックスの中から使えそうなものを見つけた:
図2: 実験に使った抵抗
図3:抵抗の測定値(ケーブル含む) | 図4:ケーブル抵抗の測定値 |
図3と図4から図2の抵抗は 0.81Ω と評価できる。
高精度の優秀なテスターであるが、僕は普段は SANWA のアナログテスターを愛用している。そのために長い間出番がなく、今回必要になって使おうとすると動かない。バッテリーボックスを覗くと悲惨な状態になってた。何しろ高価なテスターである。何とか使えるようにした。以下はそのための記録である。
MS8218 のバッテリーボックスの配線を図2に示す。
図5: MS8218 の電池ボックスの内部配線
B0~B5 は単4電池で6個が入るようになっている。これで合計 9V を実現している。マニュアルに依ると、合計 6.8V あれば OK と言う。単純な電池交換はダメであった。なにしろ液漏れが酷く、ボックスの上から3個(B0,B1,B2)の金具が折れてしまった。そこで B4,B5 に単4サイズのリチウムイオン電池(計7.4V)を使うことにした(図3)。
図6: 修正回路
B0 のプラス極と B3 のマイナス極を電線で接続する。原理的には B0 のプラス極と B4 のプラス極を結べば良いのであるが、B5 のマイナス極とショートする可能性があるので危険すぎる。
B0,B3 には、電極に添えた金具が筈れないようにするために、固定用の電池様のものが入っている。(B0 はボールペンの一部を切り取って差し込んでいる。B3 の単4のマンガン電池はダミーである)
MS8218 は結構電気を消費する。そして消し忘れが判かり難い。従って二次電池の方が(液漏れもなく)安全である。
バッテリボックスが健全ならば、簡単な安上がりの対処法は単4の eneloop 6本であろう。